着火剤 ワセリンコットンボール その1
焚き火やストーブへの着火方法ですが、
フェザースティックやファットウッド(
ティンダーウッド)、
解した麻紐なんかに
メタルマッチで着火したり、
文化たきつけのような着火剤を利用したり、
はたまた、
ST-450のようなフィールドチャッカーで一気に、
と色々あって、一部凄面白そうな物も。
そこで一つ気になったことを試していきます。
「さぁ、久々の火遊びの時間だ。」
試すもの、それはタイトルにある通り、ワセリンコットンボール。
医療などで使用する綿球に、溶融したワセリンを染み込ませ、
これを着火剤として使うという奴ですね。
用意しました、白色ワセリンと綿球。
【第3類医薬品】日本薬局方 白色ワセリン 50g
ワセリンは石油から作られ、
その精製度合で黄色っぽいのから白色になっていくそうで、
用意したのは中間?にあたる白色ワセリン。
綿球 No.20 50g 20mm
綿球は直径で各種ありますが、
No.20と呼ばれるφ20mmの物を選びました。
あと、加工&保管用の部材も用意。
ジャパックス チャック付きポリ袋 無地タイプ ヨコ50×タテ70mm 透明 AG-4
100均や、薬局、ホームセンター、どこにでもあります。
アルミ缶 スクリュータイプ 25mL ハイシートパッキン付
綿球だけでも火が付くと結構燃えます。
そこに石油由来の物を染み込ませた奴をビニールで・・・
ってのも少し不安なので、これが確実ですよね。
こちらも、100均で化粧品の小分け用として売ってるそうです。
セリアだったかな?何処かで見た記事では。
出かけるのが面倒な場合、通販で購入することになりますが、
このアルミ缶の価格では送料が勿体ない。
MISUMIで取り寄せすれば送料無料ですが、
非常に時間かかります。綿球も・・・
アルミ缶をポチった後に気付いたのですが、
これ、余計なもの入ってますが、
ベースは白色ワセリンをさらに精製したものっぽいんですよね。
でもってアルミ缶!!
同じように燃えるのなら、これで良いんじゃない?
と思い、こちらも今回燃やしてみます。
肌研 極潤プレミアム ヒアルロンオイルジェリー25g
こいつです、他メーカーでも類似品あります。
上手くいくようなら、塗装を
ペイントリムーバーで剥がせば、
同じものですよね?
ほぼ同サイズです。
高さは同じ、径は少し小さいですね。
ついでに、添加物・精製度で差が出るのかを確認するため、
こいつも用意。
【第3類医薬品】プロペトホーム 100g
一時期、医者で保険使って安く買える!
と、問題になった奴の市販品です。
白色ワセリンの上位品、
多分極潤はこれか、これより上の精製度のものかと。
【試料作り】
1.それぞれを袋に小分けます。
本来はきっちりと計量すべきでしょうが、面倒くさいのでそこは省略。
2.コップ等にお湯を張り溶かし、綿球を入れ染み込ませます。
※綿球って意外に液体化したワセリンをすいこみません。
消毒液なんか吸いすぎてビチャビチャにならないよう、
そういう仕様になってるそうな。
※脱脂綿(板状の塊)に吸い込ませるとどうなるのだろう?
3.トレー等に取り出して冷ますと、固体?ジェル化していきます。
肌ラボは35℃で溶けるらしく、一瞬で液化。
加工はし易そうだけど、ポケット入れるだけで溶ける?
良いのか、悪いのか・・・
※ 本来はここで適度に絞る様です。
※ この工程が欠落しているため、ワセリン多目になり、
※ φ20mmの大玉とはいえ、
※ それ以上に燃焼時間が伸びている可能性があります。
4.袋or缶に入れて完成。
【燃焼テスト】
着火はこいつを使います。
ソト(SOTO) スライドガストーチ ST-480 [HTRC 2.1]
1.脱脂綿
プロペトを染み込ませたサンプルが間に合いませんでした。
適当に切って、ちぎって、丸めました。
取りあえずそのまま燃焼!
表面積が広いのか?着火性は良好。
一瞬で全面燃えますが、10数秒で鎮火。
以後はじわじわと内部で燃えていきます。
綿球は中まで炎を上げて燃えるのですが、
内部はどうなっているんだろう?
2.綿球
こちらも着火性は良好、無加工でもよく燃えます。
が、40秒ほどで火の勢いはなくなります。
で、「まっくろくろすけ」になって鎮火。
燃焼後の煤はほとんどありません。
3.各種ワセリン加工品
左上から時計回りに、
白色ワセリン、極潤、プロペトです。
※脱脂綿の燃え残りが良くわかります。
そして、一斉に着火!
白色ワセリンは少し着火性が悪く、
極潤は融点低いおかげ?かわりとすんなり着火、
プロペトはその間くらいの感じです。
しかし一旦着火さえしてしまえば・・・
盛大に燃え上がります。
黒煙と
臭いを出しながら(^^;
写真では見えませんが。
混ぜ物のせいか、
極潤は少し火力が弱いかも?と思える瞬間もあります。
まぁ、わずかなんで誤差の範疇と言ってもいいでしょうが。
混ぜ物の分燃焼物質が少ないのか、
4分強で極潤さん脱落。
白色ワセリンとプロペトさんは5分半ほどで鎮火。
ほぼ同時で、精製度合による時間差はない模様。
煤は白色ワセリンとプロペトは大量、極潤は少な目でした。
燃焼時間・火力に混ぜ物が影響した分がここに出てるのかと。
【まとめ】
着火性:(良好な順)
1位 無加工綿球 & 無加工脱脂綿
2位 極潤
3位 プロペト
4位 白色ワセリン
燃焼時間:(長い順)
1位 白色ワセリン & プロペト
2位 極潤
3位 無加工綿球
4位 無加工脱脂綿
煤の量:(少ない順)
1位 無加工綿球 & 無加工脱脂綿
2位 極潤
3位 白色ワセリン & プロペト
結論として・・・
冬場であれば多少燃焼時間は短いですが、
極潤さんも使用可能。
容器の缶が流用できるのは優秀?
着火性はプロペトさんに少し分ありですが、
付いてしまえばなんら差はありませんので、
経済性を考えると白色ワセリンでOK。
という感じになりました。
はい、皆さんがやってる事が正解ということですね。
秋口に奥さんや彼女に極潤を買ってあげて、
残り少しの所で回収、
数個の極潤綿球を作ったあとは、
白色ワセリンで綿球補充が黄金パターンかな?
と、春先に何言っているんだろうという所で、
今回のテスト終了です。
あ、プロペト脱脂綿燃やしてなかった。。。
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